3日目「プノンペンからバスでシュムリアップへ そしてトンレサップ湖の水上村」(泊)
ホテルの窓からプノンペンの朝。
ツアーでも普通の旅行でも、アンコールワットを観に行くにはベトナムやタイから直接国際空港のあるシェムリアップへ入るのが普通です。
今回は、エアアジアのプノンペン行きプロモーションチケットが事の始まりでしたので、プノンペンからシェムリアップまで別途移動を考えなくてはいけません。
ネットで調べて見ると長距離バスでの移動が出来る事が判りました。距離約300km。舗装路ですが高速はありませんので、所要時間6〜7時間。
バスの方が色んなものが見られて楽しいのでは無いかなぁと思い、行きはバスにして、帰りは飛行機を使う事にしました。飛行機だと40分です。(笑)
バスのチケットはホテルのフロント等でも取れるのですが、幸い昨日のトゥクトゥクのドライバーがチケット売り場へ寄ってくれたので、簡単にゲットできました。
Paramount Angkol Express 7:15発 プノンペン〜シェムリアップ 10ドルでした。
名古屋くらいまで走って800円って。安っ。w
ちなみにこのバス会社、他よりちょっと安いです。他はこの4月から値上がりして12ドルらしい。
少し話がそれますが、今回カンボジアへ行くにあたり、ネットで沢山の情報を調べて行ったのですが、観光に関しては、色々なものの値段が毎年凄い勢いで上がっていますね。
少し前の情報を信じて、すぐに「ボッタクられた!」とか「けしからん!」とか感情的になっているブログや投稿なども複数見受けられましたが、どうなんでしょうねぇ。
多少ぼったくられても日本での価格に比べたら十二分に安いのですから、あまり気にしないのが旅行を楽しく過ごすコツでは無いかと思っています。
自分はニッポンでは決してお金持ちではありません(むしろピーピー・笑)ですが、物価の安い東南アジアではお金持ちです。地元の人もニッポン人に対してそういう目で見ます。
観光客用と地元の人用の二重価格はがあるのはあたりえですし、そこで無理に現地の人の価格を適用させようとするのは決して素敵な行為だとは思いません。
ある程度ふっかけられたり、軽く騙されたりするのも旅の楽しさのうちと割り切ってしまうのが一番の気がします。
さて、話は戻って、当日朝。
バスは7:15ですので、6時に起きてパッキングです。
ホテルは朝食がついているので、急いでチェックアウトして、ブッフェの朝食をかきこんで時計を見ると6:50。
バスターミナルまで20分くらいかかりそうだからギリギリかなぁと焦って、ホテル前のトゥクトゥクに飛び乗ります。
「パラマウントエキスプレス、バスターミナルね」
「OK OK」
「ハウマッチ?」
「$3」
「ダメ、$2で」
「へいへい。オッケー」
トゥクトゥクやバイタクに乗る時は毎回こんな感じです。
走りはじめて15分くらい。なんかおかしいです。
昨日見た景色と違う…
とは言え、昨日夕方着いたばかりで土地感がまったく無いので違うとも断定できない感じ。
「パラマウントバスターミナルだぜ?オッケーか?」
「OK OK」
う〜ん。ただいま7:05。
路地の入り口みたいなとこで減速、覗いてから次の路地へ。
ただいま7:10。
もうダメっしょ。これ。コイツ場所知らないでしょ。
と思って、止めて運転手を問い詰めようと声をかけようとしたら、
「ヒア、ヒア!」と指差します。
見るとパラマウントバスの看板と発券窓口が。
トゥクトゥクを飛び降りて、窓口でチケット見せてココで乗れるのかと聞いたら、ノームロブレムだそうで。
要するに、チケットを買ったのはバスの始発のバスターミナルで、そこを出たバスはプノンペン市内何箇所かでピックアップしながらシェムリアップへ向かうようです。
その何箇所かの1つが今いる場所って事でした。
トゥクトゥクのドライバーは自分の知ってるパラマウントバスの停留所へ連れて来たってわけです。
あ〜、びっくりした。
乗り物の時間に正確なのはニッポン人だけみたいですから、ドライバーはきっと、こいつ何焦ってんだ??と思っていたんでしょうね。(笑)
結局このバス停で40分くらい待たされて、バスが来たのは8時前でした。なんだかな〜。w
バスは中国製の2階建て。
2階の一番前の席でした。ラッキー。(^^)/
iPhoneを自撮りモードにして車内撮ってみた。
みんなiPhone見てくれたおかげで、カメラ目線。(笑)
このバスは観光客は自分以外居ませんでした。他より少し安いのもあって、地元の人用なのかもしれませんね。
シェムリアップに近づくと、どう見ても普通の人の家の前で客下ろしたりしてました。
市内でほぼ満席の人を載せて、あとはひたすらこんな道を走ります。
両側は家だったり、牧草地だったり、蓮池だったり、田んぼだったり。
時々こんな感じの街が現れます。
舗装されているのは自分たちが走っているこの道だけすね。
平均的なお家。
どの家も高床式で、もっとボロいのもあれば、色が塗ってあったり窓があるお家もあります。
庭で遊んでる子供達は、基本スッパかパンイチですね。(^^)
今この家とか見て、貧しいなぁとか思ってしまいますが、日本だって自分が生まれた頃やその少し前までは、田舎へ行くと未舗装の道路の脇の木造の平屋の庭でパンイチの子供が遊んでたんですから、同じですよね。
カンボジアにはこれから発展する希望があるけど、ニッポンにはもうそれが無いと言う事だと思います。
延々と道は続きます。
11時過ぎにようやく休憩で停車。
ここで昼食がとれます。
このバス、中国製の中古です。窓とかボディーに◯◯有限公司とか福なんちゃらとか書かれたままです。
カンボジアでは、働く車は外国の中古車が多いので、時々◯◯商店などと書かれたトラックも見かけましたよ。
一番多いのはハングルが書かれたままの車でしたね。中古も韓国製の方が安いのかしら?
ドライブインっていうか、食堂。
なんかお肉の炒め煮みたいの。コレなんの肉だったのかな〜。
美味しかったけど今まで食べたこと無い肉だった気がする。
クメール語しか通じなかったので指差しのみで注文したのでなんだかわからんかった。
これでたしか2ドルでした。
氷の入ったグラスは自分でテーブルの水差しから入れて飲めやって感じでサービスされるんだけど、デンジャラスだよね。水だったら止めようと思って注いでみたら冷ましたお茶だったので飲みました。
30分ほどの休憩停車後、再び出発。
このバスで、自分の隣はカンボジア人らしきおばさんでした。
なんかちょっと不機嫌な感じでずっと寝ていたのですが、休憩後しばらくして起きてきて、鞄から何やらお菓子を取り出して食べ始めました。
で、いきなりこっち向いたと思ったら、手に持ったお菓子をこちらにどうぞって。
びっくりした〜♪
ありがたく頂いて、食べてみたら美味しい。
ポテトチップみないなのですが、甘いの。
超カタコトの英語で、どっから来た?とか、シェムリはアンコールワット行くのか?とか聞かれて、答えて、おばさんは何してるの?とか、ほんわかと会話が成立して。なんか楽しかった。
いきなり携帯向けられて、v( ̄Д ̄)v イエイってやったら妙にウケて、写真だれかにメールされた。ww
おばさんの写真も撮れば良かったなぁ。失敗しました。
バス後半はそんな事やってるうちに、シェムリアップ到着。
おばさんにさよならして、バス降りるとプノンペンのドライバーのシンさんのお友達ドライバーが迎えに来ていました。ブンさんだっけかな?すまん、3日もドライブしてもらったのに名前忘れました。(^^;)
バスからトゥクトゥクに乗り換えて走りだすと、ビビーッってクラクション鳴らしながらバイクが追い抜いて行きます。さっきの隣の席のおばさんが手を振ってました。(^^)
ホテルに着いて、1時間ほど休憩。
このホテル、プロモーションで3100円/泊だったのですが、ものすごく良かった。
バスタブとシャワールーム別だし、プールあるし、朝食美味しいし、大満足でしたよ。
まだ3時過ぎです。
暗くなるまで時間があるので、何処か良い観光は無いか?とドライバーに聞くと、トンレサップ湖は?との提案。
トンレサップ湖の水上村は是非見てみたかったのですが、今回の旅行では時間が無いかな?と思っていたので、即オーケーです。
ただ、このツアーは問題も多く、色々考えさせれれるものがあります。
まあ、そのへんは以降に書きます。
ホテルから40分ほど走って、観光ボート乗り場へ到着です。
ボートは1人でチャーター。自分一人に運転手のおじさんと若いガイド君が付きます。
値段は40ドルでした。
まずはこの価格が問題。人によってずいぶんと変わるのでやれボッタクられただの何だのとネットでの悪評が絶えません。たぶん自分が払った40ドルは最高値だと思います。
でも、かなり古い情報を元に書かれた某歩き方とかの金額を元に普通は6ドルだとか言うのはたぶん間違っているかと。おそらく人数や人種(国籍?)、雰囲気?wで20〜40ドルくらいに変動はしていると思います。
トゥクトゥクで行くと、たぶんトライバーへのマージンも含まれているでしょう。観光バスで乗り付けるのとは値段も変わってくると思います。
もう一つは、このツアーへ払うお金はこれから観に行く湖上の村の貧しい人達には何のメリットももたらさないのでは無いかと思われる事です。
貧しい人の家をのぞきに回って、写真を沢山撮ります。本来お金は彼らにバックされるハズですが、おそらくはこの観光の収益の大半は彼らには回らないのです。
船は船着場を出て、川を進みます。土手にはバラックの家があります。
このバラックの家は、雨季になり湖の水位が上がるにつれ、移動できる構造になっているそうです。
今はココにありますが、最大水位時にはずっと山側にあるそうです。
市場だそうです。
漁師達は小さな手漕ぎの船で夜の間だけ漁に出るそうです。トンレサップ湖は豊かな湖で、多くの魚やエビが捕れますが、近年は漁獲量も落ちてきていて、彼らの生活もどんどん苦しくなっているという事でした。
水上にある学校から土手の家へ帰る子供たち。彼らはベトナム人です。
ベトナム人の学校は水上に、カンボジア人の学校は陸にあります。
このトンレサップ湖の水上村には一つの村に1万人、そういった村が湖じゅうに100箇所くらいあるので、全部で100万人の人が水の上で暮らしている事になります。
そして、その70%がベトナム人だそうです。
湖に出ました。
この水草見ると、昔金魚飼ってたの思い出します。
売るほど生えてます。(笑)
左が家。右の小屋ではアヒルを飼ってます。もちろん食べる為です。
昔は葦を敷いて、その浮力で浮いている家が多かったのですが、最近はドラム缶とかも多いみたいですね。
こちらはリッチなお家。
綺麗な居間にテレビもあるのでしょう。アンテナが立っています。
なんと!バスケットコートもあります。
他にも教会や学校など、地上の普通の村と同じような施設はほぼあるのでは無いでしょうか?
これらは、先進国やNPOからの援助で作られています。
ガイドが言うように、自分たちが払った遊覧船料のほんの何割かでも使われている事を願ってしまいました。
そして、このツアーのもう一つの問題点がコレです。
遊覧中にガイド君が、
「この村の人達はみんな貧しい。毎日の食事にも困っている家が沢山あります。もし出来るならドネーションをして欲しい。もし、あなたがドネーションをしてくれるなら、これからお店で与える品物を買って、一緒に学校へ行きましょう。子供たちと写真も撮れますよ。」
的な事を言ってきます。
これも予めネットで知っていたのですが、まあ自分でも経験してみないと批判も出来ないのでオーケーします。
船は雑貨屋のようなお店へ。
中には米とか、ラーメンの箱とか、お菓子とか、色々なものが置いてあります。
ここで品物を買って、船に積んで、子供たちの所に届けるってわけです。
しかし、値段を聞くと超ベリースーパーエクスペンシブ!
たしか半俵くらいの米が80ドル。インスタントラーメンが箱で20〜40ドル。水が1ダースで20ドルだったかな?
確かに、この品物は子供たちに届くでしょう。でもこの金額と原価の差額は何処に行くの?
どうにも納得できないですよね?
どういう事か良く理解出来たので、それほど高くないお菓子のセットみたいのを数袋、20ドルくらい買ってお店を後にしました。
盛んにもっとこっち買えとか寄付になるんだからお前なら払えるだろ?的な事まで言われて、こちらの言いたい事を日本語以外の言葉できちんと伝えられないもどかしさを感じてしまいましたよ。
小学校へ寄って、買ったものを渡します。
学校ではそうやって集まった食品などを小分けして、袋に詰めていました。
子供たちへ配るそうです。
先生(上の写真の右の女性)や子供たちと一緒に写真も撮ってくれました。先生はにっこりと笑ってくれたんだけど、自分がなんかあんまり良い顔してないので載せるの止めときます。
その後はお土産屋さんみたいなところに寄って休憩。
ワニとか買っていたけど、あんまり好きで無いのでサラッと見て。
なんだか納得出来ない気分なので、物乞いによってきた子に少しだけお金を上げました。
皆が居るところであげてしまうと、次から次へと子供たちが寄ってきて収集付かなくなるので、旅行中は物乞いの子には何も上げない事にしているんですけどね。この時だけつい。
ト ンレサップ(Tonlé Sap)は、カンボジアに位置する湖であり、河系と結びついている。東南アジア最大の湖であり、クメール語で巨大な淡水湖 (sap) と川 (tonlé) という意味がある。一年のうちほとんどの期間、水深は1mに留まり、面積は2700平方kmしかない(このためプノンペンとシェムリアップを結ぶ定期船が 暗礁に嵌りかける場面がよくある)。形状はひょうたん形である。しかし、夏季のモンスーンの時期には湖からプノンペン付近でメコン川に流れ込むトンレサッ プ川が逆流する。そのため周囲の土地と森を水浸しにしながら面積は1万6000平方kmまで拡大して深度も9mに達する。淡水魚には陸上植物起源の有機物 が豊富に供給され、また多量のプランクトンが発生する、このような一時的水域で繁殖するものが多いため、魚が大量に発生する。体重100kgを上回るメコ ンオオナマズ (Pangasius gigas) やフグなど600種類以上の淡水魚が生息する。雨季の終わりには水が引き、繁殖を終えた魚は川下に移っていく。トンレサップ水系で採れる魚は、カンボジア 人のたんぱく質摂取量の60%を占める。(wikiより)
大きな湖には色々な矛盾も浮かんでいました。
ガイド君はとても良く説明してくれましたので、5ドルのチップを。ドライバーさんにも。
気を取り直して、夕飯へ行きましょう。
今日は行こうと決めていたレストランがあります。
レストラン バンテアイ・スレイ。カンボジアの内戦時にここに留まって写真を撮り続けた報道写真家。一ノ瀬泰造さんの通っていたレストランとして知られる店です。
店内に彼の写真が飾られているというので、是非行ってみたいと思っていました。
一ノ瀬泰造さんについてはこちらをご覧下さい。
アンコールワットを訪れる予定があったら、ぜひ「地雷を踏んだらサヨウナラ」も読んでみてください。
映画もシビレます。
老舗の有名店ですので、ドライバーももちろん場所を知っています。
が、着いてびっくり。なんと閉店してしまっていました。
改装などの一時的なものなのか、潰れてしまったのかは判りませんでした。改装の一時休業だと良いのですが。
そんなこんなで結局夕飯はドライバーオススメのホテル近くのクメール民謡が見られるレストランへ。
ツアーのオプションにも良く指定されているので、ツアー客で繁盛しています。
料理はブッフェスタイルですが、お味も悪くなく、これはこれでオッケーではないでしょうか。
アンコールビールのラージ含めて12ドルほどでした。
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=95y5SO9RkFg&feature=share&list=UUHN9hzBib39ISErACx5j3yQ[/youtube]
男女ペアでココナッツ持って踊るコミカルなダンス。ココナッツダンスと言うらしいです。
ホテルまでの帰りに散歩しながら入ったスーパーのスイカ。
1ドルだって。
ちょっとぶれたけどスーパー。
こちらは夕方に湖からの帰りにドライバーに言って寄ってもらった市場で買った果物。
マンゴスチンとランブータンとライチー。これで1.5ドルでした。
ホテルの部屋の冷蔵庫で冷やしていただきます。
(これが後にちょっとしたアクシデントになるとは…)
今日も良く動きました。
部屋でネットしながらゴロゴロしていたら眠くなってバタンキュー。
明日はいよいよアンコール遺跡です。