むかーしむかし。高校生時代にワンダーフォーゲル部に入っていました。
そう。あの頃は北アルプスとか登ってました。
でも、大学に入り、海で遊ぶ事を覚え、波乗りだウインドだとナンパな遊びをやっているうちにすっかり山登りは記憶の彼方に。
ところが、昨年、2度目のネパールでポカラを訪れ、ひょんな事から1泊2日でトレッキングをしてしまい、ヒマラヤの美しさにすっかり参ってしまいました。
2015年11月 ネパール【7日目 ポカラ オーストラリアンキャンプ】
2015年11月 ネパール【8日目 オーストラリアンキャンプ〜カトマンズ】
そして今年もまた11月に3度目のネパールへ行こうと思っています。
今年はエベレスト街道へ足を伸ばして、世界最高峰をこの目で見てみたい!
しかし、エベレスト街道の中でも比較的楽だと言われているナムチェバザールでも3,440mで一週間弱のトレッキング。エベレストが間近に見えるカラパタールは5545m、所要日数は2週間越え。
日々PCに向かう生活で、トレーニングらしい事もせず、怠惰な生活を送っている人間が果たしてそんな所まで行けるのだろうか?5,545mは無理だとしても、3,440mはなんとかしたい!
8,848 mを眺めるのにせめてそれくらいは登らないと失礼ではないか!
よし!トレーニングをしよう!
と、いうことで、幸い実家が長野県ですので実家へ行くついでに低めの山歩きをスタートした矢先、知り合いから八ヶ岳最高峰の赤岳へのトレッキングのお誘いをいただきました。
赤岳。標高2,899m。山歩きのリハビリにしてはハードです。足腰壊して動けなくなって迷惑かけたらどうしようという不安が先立ちます。
しかし、健脚な人なら日帰り、通常でも1泊でのトレッキングコースを2泊3日でゆっくり登るからと背中を押していただきまして、参加させていただく事にしました。
【1日目・美濃戸〜北沢〜赤沢鉱泉】
山の日の8月11日、自宅を出て、都内で同行のHさんをピックアップして中央高速へ。
今日からお盆休みの人も多いようで、5時前に東京を出たのに小仏あたりはかなりの渋滞でした。
7時半くらいに諏訪南ICを降りたところのコンビニで今回誘ってくださったOさんとも合流。
駐車場のある美濃戸口に到着。
この上の美濃戸山荘にも駐車場はあるのですが、自分の車には少々ハードな道になるようですのでここに駐めて歩きます。
砂利道を小一時間で赤岳山荘に到着。
水飲んで、トイレ借りて…
ここから山道になります。
ついて行けるか不安だ〜。
沢沿いを登っていきます。
まわりは森の中に苔が沢山。
景色は最高ですが、ついて歩くのに必死で写真撮る余裕はありません。w
赤岳鉱泉まで2時間強の行程だったのですが、正直全て歩き終わった後では、ここの行程をあまり覚えてません。歩き初めで結構キツかったハズなのですが、一生懸命過ぎて記憶から落ちてるのカモ。ww
赤岳鉱泉到着〜♪
時間はまだお昼前です。
でも、今日はココまで。なぜならここの生ビールが飲みたいからなのです。
どーん!
赤岳鉱泉スペシャル生ビール!800円也。
マムートのロゴ入りのジョッキがかっこいいっすね〜♪
さらにこれ、泡が少し凍ってるくらいに冷っひえなんです。
今日び山小屋でこんなのが飲めちゃうんですねぇ。びっくりですよ。
生ビールをいかに美味しく撮るかに集中するおぢさん達。w
小さなお子さん連れのファミリーもキャンプしていました。
ビール&お昼ごはん後はのんびりタイム。
ここはお風呂も入れますので、サッと汗を流してから昼寝。
もう最高ですね。
そして夕飯はなんとステーキ!
これもここの名物なんだそうです。ご飯とスープはおかわり自由。
これはもう山小屋の域を超えているような…。
ちなみにここ赤岳鉱泉の宿泊費は9,000円です。(個室代別途)
食事後少しだけ飲んで、21時前には就寝致しました。
【2日目・赤岳鉱泉〜行者小屋〜地蔵尾根〜赤岳山頂】
5時前に起床。
朝飯はこんな感じでした。
ご飯&味噌汁はおかわり自由。
腹ごなしに休んでから、7時少し前に出発です。
まずは行者小屋まで。
森の中で、比較的歩きやすかったような。
しっかし、あそこまで登るんですぜ。ほんま大丈夫かいな。
行者小屋到着。
大休憩。着いた時はまだ朝日がさしていなかったのですが…
丁度尾根ごしにお日様が出てきました。
ここから急激に登りになるそうです。不安しか無い…。(^^;)
途中こんな梯子もあったりして、はぁはぁ、ぜぇぜぇ。
2,500mを越えて周りも低木と岩場になって、登山っぽい感じ。
はぁはぁ、ぜぇぜぇ。w
稜線に出る最後のところが崖っぷちでマヂ怖いんすよ。ガスって無かったら足ガクガクになる。
地蔵の頭(稜線)に出ました。
丁度ガスが晴れて、赤岳がくっきり。
少し休んで、赤岳展望荘まではほんの5分ほど。
到着〜♪
まだ10時前ですが、チェックインさせていただいて、荷物を置きます。
ここからは小さなアタックザックだけで山頂に行きますが、先ほど一度晴れたガスがまた出てきてしまっているので、しばらく様子見です。
で、12時くらいまで休みがてら待ちましたが、ガスは晴れそうにないので、登ることに。
これは下りの写真ですが、こんな感じの急斜面をひーひーと登ります。
40〜50分くらいかかったかな〜。
赤岳頂上到着!
ミッションコンプリート!
証拠は大切。w
この日はお天気情報のテレビクルーが居ましたね。そらじろーのチャンネルでした。w
下りは少しガスが晴れて。余裕のポーズ。ww
そして展望荘に戻ったら、もちろんコレです!
2,500m越えの山小屋で生ビールとか。ほんと凄いな〜の800円也。
自分が高校時代にはこんなの無かったですよ。ヘリコプター万歳!ww
この赤岳展望荘は、個室代(3人部屋)込みで一人12,000円でした。
そしてなんと!こんな山の上で立派な五右衛門風呂があります。
大きさは大人が5人も入れば肩がふれあう感じで、水は乳白色?に濁っています。
実はこれ、お湯は雨水を沸かしていて、さらにここで皆が入った湯船のお湯と細菌をトイレのバイオ浄化システムに使っているのだとか。すげーな。
シャワーも1つありますので、皆のエキスでトロッとした湯船wwから出たらサッと体を流せますのでご安心下さい。
ちなみに赤岳鉱泉もココもトイレは水洗でした。紙は流せませんけどね。
今回つくづく思ったのは、山登りのスタイルが自分が行っていた頃とはずいぶん変わっていると言う事ですね。
まず、登山者。
女性が圧倒的に多い。ご年配の方から山ガールまで、グループには必ず何人か、カップルも多いし、女性だけのグループも沢山いらしゃいますね。我々のようなおぢさんだけのグループの方が少数派です。
そして、ファッション。
写真見ていただければ分かると思うのですが、自分はチェックの綿シャツ着てますでしょ?
こんな格好してるのはほぼ皆無です。
皆さんカラフルな新素材のトレーニングシャツ?っぽいやつ。どなたにも山のブランドのロゴが輝いています。半ズボンの下にはサポータータイツ。女子はスカート+タイツ。
なるほどコレがブームってやつなんだなぁと実感させていただきました。
山小屋も。
今までも書いたように、山小屋がとっても快適になっています。この八ヶ岳山域が特殊なのかどうか知りませんが、風呂&水洗トイレ付き、個室にふかふかの布団、美味しい食事。これが一番驚きました。
おそらくこれが女性の増えている要因なのだと思います。夕飯前にワインを1本空けてる山ガール二人組を見ましたよ。
なんて事を考えながら、トロッとした風呂wから出て、一休みしていたら食事コールです。
ここの小屋はチェックイン時に色のついた簡易カップを渡されるのですが、そのカップの色で食事の順番とかが決まります。我々はグリーン。早くチェクインしたので早いグループでしたね。
食事はブッフェ形式です。
五目御飯に豚汁、豚肉と大根の煮物、鶏肉の煮物、きのこ、野菜の天麩羅、デザートの杏仁豆腐まで。
おかわりも出来ますし、とても美味しいです。
そして、このカップでお茶、コーヒー、お湯は飲み放題です。
我々はHさんが担いできてくださった焼酎のお湯割りです。(^^)
食事後に外でお湯割りもういっぱい。(^^)
今回唯一撮った花の写真。こまくさ。
登ってる間は、花撮ってる余裕なんてまったくありませんでしたよ。w
18時過ぎにはやること無くなってしまって、ベッド(3人部屋は2段ベッドでした)でごろごろしていたら寝てしまいました。
他のお二人も19時過ぎには寝てしまったようですが、自分は21時くらいに目が覚めてしまいます。
そこから眠れなくなって、スマホ見たりして24時くらいまで寝られず。
そうそう、ここではdocomoの電波はLTEでアンテナ常に4本でしたね。これもまた凄いなぁ。
ようやくウトウトとしていた25時過ぎくらいに、Hさんが何やら外へ出て行ってから戻ってきました。
「外、ガスがすっかり晴れて、満天の星と流星が凄いですよ!」
そうです、今日はペルセウス座流星群の極大日なのです。
寝る前にガスっていたので諦めていたのですが、ナント!!
急いで外へ出て、それを見上げると満天の星。そして1分に1つくらいの確率で流れ星。
小さいのもあれば、時々大きなのが横切ったり。
寒くなってしまったので、表に居たのは10分ほどでしたが、感動の景色でした。
写真も取れたらとカメラを持って出ましたが、三脚が無いので上手に撮れず。
この景色は脳内のメモリーにだけ仕舞っておく事にしました。
【3日目・赤岳展望荘〜地蔵尾根〜行者小屋〜南沢〜美濃戸山荘〜美濃戸口】
部屋に戻りベッドに入りますが、また目が覚めてしまって眠れなくなり、ウトウトとしたところで4時。
起床の時間になってしまいました。
OさんとHさんは、日の出を赤岳山頂から見たいのでもう一度登るとの事。
自分はそれはパスして、ここで日の出を見ることに。
下界は一面の雲海です。
綺麗だったなぁ。
朝日に照らされる展望荘と赤岳。
横岳から硫黄岳方向。
お二人も無事戻ってきたので、一休みして下山です。
展望荘を出て地蔵の頭に向かう途中で、何やら騒いています。
なんだろうと思ったら…
ブロッケン現象!
丁度登ってきた朝日が背中の方にあって、西側の谷から湧くガスに自分の影が写って、その周りにリング状に虹が。まるで仏様の後ろに射す後光のようです。
初めて見た!すげー!
昨夜の流星群、今朝の日の出と雲海、そしてとどめがブロッケン現象。
今回のトレッキングは凄いです。
来て良かった〜♪
帰路の行者小屋までは登りと同じルートを降ります。
わりとすんなりと下山。
しかし、行者小屋から美濃戸山荘までの南沢が長かった。
2時間ほどの下りですが足がガックガク。
周りはこんな感じで素敵な景色なのですが、何しろ辛かった。w
美濃戸山荘に着いた時には、膝が笑いまくり。
残りの小一時間の美濃戸口までの道のりも、次回は絶対車で山荘まで上がる!と思わせるものでした。ww
11時過ぎには美濃戸口に着いて、今回のトレッキングは終了。
近くの「ふれあいセンターもみの湯」で汗を流して解散となりました。
OさんとHさんにはお世話になりました。本当にありがとうございました。
これを書いているのは下山の翌々日ですが、全身筋肉痛で階段を手すりなしでは降りられません。www
11月までもう少しリハビリが必要なようです。(^^;)
おしまい。